理事長・家族会代表濵田 小夜子
私の娘は18歳の時の交通事故により、高次脳機能障害になりました。外見は全く障害が見えません。大学も復学したものの続けることができず退学し、その後ひきこもりの時が6年あまり、何の情報も支援もなく、苦しい時を過ごしました。
2001年、同じような家族の声が新聞に取り上げられその情報を頼りに、全国の仲間に出会いました。手を携え、国への働きかけをしてきたことにより、現在のような支援が作られたのです。
私の辛い体験から、悩んでいる方には必要な情報を提供したい、友達のいなくなった娘のようなさみしさを味わってほしくない、そんな思いから当事者の支援をはじめました。見えない障害は家族が一番感じています。でも正しい障害の理解がなければ、障害として周囲の人に伝えることができません。
家族にとって必要な情報は何か、当事者が安定して生活できるためにはどうしたら良いのかを常に考えながら、当法人は活動をしています。
障害を理解していなければ、とても扱いづらい人ですが、理解をして対応すると、年単位で回復が見られます。元の人生とは違うけれど、今の人生もいいかもと事故から20年たった娘が言います。
「生かされた命を生きがいのある人生に…」
高次脳機能障害者の新しい人生を見つけるお手伝いをさせていただいています。